11月23日にDVDが届くので、それまでには読もうということで、会社の行き帰りに読んでました。
とは言え、毎日仕事がある生活でもなく、また月水金はMJ(日経流通新聞)を読むので、実際には読む時間は少なかったんですけどね。

昨日の帰り(実際には日付をまわってましたが)に電車で読んだ分で残りが20P今日となったので、今読み終えました。

何と言うか。
自分はやっぱり映画版は映画版で良かったと思いました。
人によっては「ヌルイ」と揶揄する声も聞こえたものですが、それでもやっぱり・・・、ハッキリとした形での「救い」は欲しいもの。原作のままじゃ、結局救われたのはワタルの母親だけだったのかな・・・って感じで、無論ワタルも成長したという意味では「救われた」のかもしれないけど、ワタルの中に蟠りが少しでもある以上、「救われた」と言い切れないし、だとしたら・・・やっぱり映画の方が気分よく映画館を出られたという点で、自分としては良かったと思ってます。

まぁ・・・失敗だとかなんだとか言う人はいますが。
また、原作ファンとしては納得できない人もいるでしょうが。

でも、自分はそれを受け容れてでも、やっぱり映画版が好きです。原作版も好きだけどね。あと、てんとう虫コミックス版も好きです。
どれもこれも、うん・・・、優しさに包まれたような。
そんな感じがいいですね。

そして。
原作版と映画版での最大の違いであるミツルの行方。
やっぱり原作でもミツルとはワタルは会えるんじゃないだろうかと思う。それは香織との再会もあったわけで、それにヒト柱になったかどうかも実は触れられていないわけだし、実際に他の土地へと引っ越したという記述もあり、また更にはワタルの願いは「僕たちの・・・」ということが示しているように思う。
今出会えなくても。
いずれ出会える存在のような、そんな感じの印象を持ちました(石岡が丸くなったように、ミツルも記憶が殆どないまでもどこかでであった時に香織と同じように何かを感じてくれると思います。ややもすると子供であることの運命には逆らえないから離れているだけで、ミツルとしてはきちんと覚えていて会いたいと思っているのかも、とも読めなくもない)。

 

個人的には、やっぱり記憶がなくてもあっても、ワタルとミツルは一生の友人であって欲しいと思う。なければ新しく作っていけばいい(ミツルもどこかでは印象に残っているはずだから)。お互いに傷を知っているからの「ヘッジホッグジレンマ」とは違う、二人の時を進めていって欲しい。そして、お互いを尊重できうる仲で、お互いが更に成長していって欲しい。
彼らなら、出来るような気がする。いや、できるんじゃないか。
本当のリアルの現世に住む我々にはおそらく叶わないことだけど、この作品の中で彼らなら、出来るような気がする。そして、辛い過去を振り返る時が来た時に、「今は幸せだ」と思えるような状況であって欲しいし、そうなると信じる。

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