日本語文章能力検定2級徹底解明
2004年10月20日 読書
ISBN:487116053X 単行本 日本漢字能力検定協会 オーク 2002/12 ¥1,260
第2回目の連載です。
今回は、「重複表現」について。
「馬から落馬して、頭が頭痛になった。」
などと、同じ表現を繰り返してしまう間違いのことです。
「かねてより気になっていたのですが、射程距離って言い方はおかしくありませんか?」
この中に、重複する表現が2か所あります。
前回の連載の時に、ヒントを出しているのでそれを見てしまうとすぐに分かってしまうのですが・・・。
「射程」の「程」って言う字なのですが、これは「道程」という言葉からも分かるように、「道のり」というくらいの意味ですから、「距離」の概念が存在します。
つまりは、「射程」のみでいいんです。
それ以上に付け加えることは、日本語として正しくない。
もう一つ。
「かねて」という言葉は、「予て」と漢字で書きますように、「前もって」という意味です。
「前もって」何かが存在し、今もそれが続いているということですから、「かねてから(より)」という表現が重複しているので誤りとなります。
これから、大学生は卒論を書く季節です。
卒論では、文章の間違いも当然見られますので、こういう部分を気をつけて書くと、更にいい論文になるのではないでしょうか、という老婆心ながらの小話でした。
次回予定「問題山積みな言葉たち」。
次次回予定「人を『慮る』ことは『免れ』ない」
です。
第2回目の連載です。
今回は、「重複表現」について。
「馬から落馬して、頭が頭痛になった。」
などと、同じ表現を繰り返してしまう間違いのことです。
「かねてより気になっていたのですが、射程距離って言い方はおかしくありませんか?」
この中に、重複する表現が2か所あります。
前回の連載の時に、ヒントを出しているのでそれを見てしまうとすぐに分かってしまうのですが・・・。
「射程」の「程」って言う字なのですが、これは「道程」という言葉からも分かるように、「道のり」というくらいの意味ですから、「距離」の概念が存在します。
つまりは、「射程」のみでいいんです。
それ以上に付け加えることは、日本語として正しくない。
もう一つ。
「かねて」という言葉は、「予て」と漢字で書きますように、「前もって」という意味です。
「前もって」何かが存在し、今もそれが続いているということですから、「かねてから(より)」という表現が重複しているので誤りとなります。
これから、大学生は卒論を書く季節です。
卒論では、文章の間違いも当然見られますので、こういう部分を気をつけて書くと、更にいい論文になるのではないでしょうか、という老婆心ながらの小話でした。
次回予定「問題山積みな言葉たち」。
次次回予定「人を『慮る』ことは『免れ』ない」
です。
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