ぼけ最前線

2002年7月15日
現在1:45AM
下の部屋が明るいのが窓から見える。
台所の入り口の開く物音がする。
電気をつけて寝ているのではない、起きている証拠だ。注意すべきかしないべきか。それが問題だ。
To be or not to be.That is question.
注意をすればするでかえって興奮してだめだだとか意見がある。しないと、このままずっと起きてしまうような気がするので困る。
しかし、何にも増して、自分はもう注意とかするのがいやだ。関わりたくなくなった。
本当にどうしようもない人だな、と窓からの明かりを見て思う。

やはり・・・。
自分としては、一瞬「痴呆症状が緩和したし、8月までの半月は我慢できるかも」などと、甘い考えが頭をよぎった訳だが、そうはならないだろう。
なるべく早く、彼の完全介護をし、自分が休まないと、「朝までゆっくり寝よう」と思っていたにもかかわらず、気になってこうして起きてしまい、そのまま寝られないような日が続いてしまいそうだ。
昼間と夜間の彼は、全く別もの。
昼間の彼にだまされたらいけない。
もう、これ以上彼に甘い考えを持つのはやめないと。それが自分の命取りになりそうだ。

自傷癖について。
ずいぶん前、中学の頃まで自分が安定していなくて、かなり切れるペーパーナイフで傷をつけたことがある。大分昔の話だ。
この頃は、小学生の頃の「いじめられる」と、自分がとんでもなく「弱い人間」に思えて、自分の存在がいらないと思った、および自分が本当に生きているのかの確認のために、そういうことをしたんだろうと思う。
大学生の頃にはほぼ消えたが、最近また出てくるような感じだ。
ペーパーナイフの他にも、人からは見えない太ももの内側にエアガンを撃ってみたりして血豆ができるまでやり、そしてそれが破れる痛みを感じてみたり、鼻の中に撃ったりして鼻血をだらだら流しては、悦にいっていたことがある。
自分がMだという理由もあるんだろうけども・・・。
そこまで行きそうな感じだ。
その他にも痛い話はあるが、付き合ってる人もここを見ているのでやめる。しかしどうも、自分はまた、自分のレゾンデートルを疑い始めたんだろう。
・仕事も就けないし、いや就こうとできなかったのであるが、そういう自分へのイヤケ。
・見た目にもお世辞にも28ではなくなり、こうした自分がとんでもなく生きているのが恥ずかしいというイヤケ。(だから、ネタで付き合ってる人に「パパ〜」とか言われるとき、ちょっと苦しい。)
・世間からは、「長男だから」という理由で、後継を期待され、この家系を残すべきだと言われる、自分としてはなくなったほうがいいと思うこととのギャップ。
・このまま、自分の夢を砕き、今までそれに向かって歩いてきたのに、それを叩き壊さないといけないのではないかというおそれ。
・男としてはとんでもない「(社会的に・企業的に・生活的に)弱い」という事実と、それは「男女共同社会」の中ではありうるという意見を持っている自分と、それを「甘い」とする実社会へのイヤケ。
・そういう自分を受け入れてくれる付き合ってる人に、たまにケンカっぽい口争いになってしまう「余裕がない」自分への焦燥感。
・そういった自分に、何も手を差し伸べないのが『実社会』だとしたら、自分がこれから夢を抱きつつ生きられるのだろうか、という不安。
・周りの同年代の男性への嫉妬心。
・周りの同年代の女性への猜疑心。
・実社会への対応がしにくいのは、古くは子供のとき友達を遊ぶのを禁止され、勉強だけさせられたことに起因するものであろうし、最新では介護させられることもその一因となっている「父親」という存在に対しての怨恨。
・こうして「書く」ことでしか、実社会の辛さや不具合さ、不憫さなどを伝えられず、もやもやとした気分。
・・・・・・etc
そういったものが、自分の首を真綿で締め上げる。存在価値を疑わせるのだ。
自分では正しいことをしているつもりだ。税金の支払いが遅れているのも、「確信犯」と伝えたが、人としてこれは道理にあわないのでやらないのであって、自分では正しいと思っている。
しかし、それは実社会では「甘え」とされるのであり、それを見て笑う人がいるのが事実で、こっちの生活環境などはかやの外であり、注目されることがない。とくに介護は家庭でやるもの、奥さんがやるもの、という日本のセオリーでは、自分のような人間がこう思うのも無理はなかろう。
正直、誰も助けてくれる訳ではないし、自分で何とかせざるを得ないのは分かっている。
しかし、救いの手があれば、自分はなんとかフェニックスの如くよみがえられそうな感じはしている。
実際にはないわけなので、こつこつと自分で片付けて行くしかないという、不可解とも思える「不条理」がそこには存在している。
こうしてやはり、自分は今日もレゾンデートルを失ったままだ。
戦体モノの武器おもちゃが好きなのはそこによる。別にその作品を見ているわけでもないのに欲しくなるのは、おもちゃの剣や銃で自分を切りたいという衝動に狩られているからに他ならないのだ。
あとは、「弱い」自分を守る、という意味での「転嫁行為」でもあるのだろう。実際、寝ているときに玩具の剣や銃を持って寝てしまうのは、そこによると思う。また、いやな事柄を切り裂きたい、そこから脱出したい、ということの表れでもあろう。
誰かの曲に
「振り上げた剣(ゆうき)は切り裂くためじゃない」
ってのがありますが、それに近いのかも。
自分は、とんでもなく「弱い」ことを感じる。レゾンデートルのない、心を剥き出しにしている人間なのだ・・・。

update 15th 4:20AM
やっと寝かしつけた。
こっちがトイレに行くついでに、寝室に連れて行き、寝静まるまでそばにつきっきり。
今日はデイの日なので、それしかないと思い、そばで30分ほど、ああでもないこうでもないとやってた。
私は、彼の召使か、奴隷のようなもので、昔から彼には「彼のいいよう」にされてきていると思う。
だいたい、小さいころから、私の誕生日は知らない。子供の日に何かしてくれるわけでもない。
出身高校(水戸一)も出身中学(茨城中学)も出身大学(日大芸術)も覚えていないくらいなのだ。
興味があるのは自分のみ。
だから友達もできないで、今になってこうなっているのだということに、根本から気づいていない。

AM8:00
今になって居間で寝ている・・・。
じゃ最初から寝ろってんだ。これからデイに行くってのに、どうするんだか。
前に焼いておいた「青汁パン」をおめざとして食べさせたが、やはり寝ている・・・。
ケアマネさんと相談して、今日はなるべくデイで起こさせてもらうことにした。そうしないと、水曜日の診察で、寝てるようでは何にもならないから・・・ということで。
とにかく、今日は9時ころになんとかデイの送迎に来てもらえるので、それからしばらく寝て、お昼を食べたらお仕事に行かなきゃ。
ほとんど寝てないので、どうしようもないしね。

・・・この日記、つきあってる人が見たら心配しそうだな・・・。
でも、大丈夫だからね。
付き合ってる人がいるんだし、そうそう負けてもいられないし、倒れられない。一緒に一生過ごすんだもん。

PS:今日の日記がはやくも3000文字に到達しました。これ以上は、去年の今日に書きます。
2001/07/15の日記に続く。

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